子どものむし歯ができるメカニズム

むし歯

みなさんこんにちは!

小児歯科医のヤスです👨‍⚕️

いきなりですが、みなさんはむし歯はどのようにしてできるかを知っていますか?

そら、甘いものを食べたり飲んだりして、歯ブラシをしなかったり…じゃないの?

みなさんも、このようにだいたいのイメージではわかってはいるけど、具体的にどういうメカニズムでむし歯ができるかを理解されている方は少ないのではないでしょうか?

今回でむし歯の正体を理解し、リスクを自分で把握できるようにしましょう!

今回の記事を読んでいただけると、むし歯になるリスクの「バランス」を考えることができると思います!

「食後は歯ブラシ絶対しないとだめ!」

「甘いものは絶対に食べちゃだめ!」

という極端な考えではなく、余裕を持って子どものむし歯リスクと付き合っていただけるようになりますよ😊

是非最後まで読んでみてください!

子どものう蝕は大人よりもシンプル!

子どものむし歯は大人のむし歯とは出来上がり方が少し違います!

大人のむし歯とは

  • 主に自分の口の中に既に住んでいる菌(どんな人でも幼少期から持続的に感染している)が元気になって酸を出してむし歯ができる
  • いろんな薬を飲んでいる場合がある
  • 唾液の量が少なくなっている場合もある
  • その他の生活習慣の問題などがある

以上のようにいろんなことが絡んでむし歯のリスクを高めています。

一方、子どもの場合👶はどうでしょうか?

生まれたての赤ちゃんはむし歯菌を持っていません。

唾液も多いですし、常備薬もほとんどないので、原因はシンプルですね

  • むし歯菌のコントロール
  • 食習慣
  • プラークが溜まっていないかどうか

この3つがむし歯のリスクになります。

なので、この3つをうまくコントロールしていきましょう!

むし歯ができるまでの順番

まずは、もともとむし歯菌を持っていない子どもがどのようにむし歯になっていくのでしょうか。

んー、確かにどうなってむし歯になっていくのかしら…

そのプロセスをまずは整理してみましょう。

むし歯菌を持っていない子に

  1. むし歯菌が移ってくる
  2. むし歯菌が住み着く
  3. むし歯菌が酸を作る
  4. 初期むし歯ができる

以上の順番でむし歯ができあがります。

子どもはどこかのタイミングで、外からむし歯が口の中に移ってきます。

それはほとんどが保護者の唾液からですね。

一般的には口移しや、共にする食事などからです。

そして、移ってきたむし歯菌は萌出している歯にくっつきます。

すみついたむし歯菌は家を作り、砂糖を取り込んで、その家の中で酸を作ります。

そしてその酸によって、その家の土台となる歯はどんどん崩れていきます。

そして歯は溶けていき、歯の表面は脱灰(だっかい:酸で溶ける)され、初期むし歯ができあがります。

リスクを全体でとらえよう!

むし歯ができる4つの順番は理解できましたでしょうか?

ここで、各ステージ毎での対策を考えてみましょう!

過去の偉人、デカルトさんはこのように述べています

「困難は分割せよ」

まさにこのことが大事!

1つ1つに対して分割して考えていけば理解しやすいと思います。

対策①

まず、「1.むし歯菌が移ってくる」から考えていきましょう!

子どものむし歯が移ってくるリスクを下げるにはどうすればいいか?

答えはシンプルです!

「移るようなことを減らし、移るむし歯菌の数を減らす」

つまり、口移しは極力控えることが大事です。

そして保護者や兄弟などの同居人の口腔ケアをしっかりと行い、家族全員でむし歯菌を減らすことが非常に重要です!

食事を一緒にするようになると、必ず唾液による感染がおきます。

同じ食具を使うにしても、保護者がむし歯菌や歯周病菌をたくさん持っていれば、

その分こどもに移る数が多くなります。

その時にも極力むし歯菌が少なくなるように!

むし歯は家族全体で取り組んでいきましょう(^^)

対策②

そして「2.むし歯菌が住み着く」について

むし歯菌が歯に住み着きやすいかどうかは「砂糖」の存在です

むし歯菌は砂糖があれば、歯に対してネバネバの土台を作ることができ、歯にピトっとくっつきやすくなります

砂糖は歯とむし歯菌との接着剤のような役割をします

なので、対策としては砂糖の摂取は少なくする

できれば3歳までは砂糖の摂取は控えてください。

味覚が形成されるので、自然の甘みを覚える時期です

人工的な砂糖の甘みはこどもには強すぎます

そして定着したものに関しては、歯ブラシをして、定着したむし歯菌を取り除いてあげてください。

対策③

「3.むし歯菌が酸を作る」についてはどうでしょうか?

住みついたむし歯菌は砂糖を材料にを作ります

そしてさらに砂糖を取り込んでを作ります

困ったことに、作られた酸は、家には窓が一つもないので外には出ていかず、家の中に酸が溜まり、その家の土台の歯の表面がどんどん溶けていってしまいます

なので、ここもシンプル!

砂糖の頻回な摂取は控えましょう!

砂糖の摂取が少なければ、むし歯は酸を作ることができず、たとえ住み着いていたとしてもむし歯にはなりません。

ポイントは「頻回な」です。お菓子の回数は1日に1回までにしましょう!

あとはフッ素も非常に有効です。

むし歯菌の活動を抑制することができます。

仕上げ磨きはフッ素のジェルをつけてあげてください。

対策④

「4.初期むし歯ができる」について

表面が溶けてしまった歯は「初期う蝕」という状態になります。

ただし、これは可逆的(場合によっては元にもどる)状態です!

この状態であれば、削って埋めなくても、

しっかりとしたケアを受け、フッ素を塗布すると再石灰化ができます!

むし歯は必ず削らなくても良いのね!

ここでの対応もシンプル!

歯科医院での定期受診!早期発見早期治療です!

初期むし歯ができたのであれば、

その部位には歯科医院での高濃度フッ素を塗布したり、

食事指導や歯ブラシ指導を受けましょう。

そこからしっかりと生活習慣を改善していけば無理やり治療をしなくても大丈夫な場合があります

やっぱり歯医者には定期検診に行くことが大事なのね

まとめ

以上をまとめますと

  • 口移しは極力しない
  • 家族のむし歯菌を減らす
  • 仕上げ磨きでプラークをとってあげる
  • フッ素を活用
  • 砂糖の頻回な摂取を避ける
  • 歯科医院での定期的な受診とお掃除を受ける

これらを意識していきましょう!

そして大事なことですが、

これらのバランスを考えていただきたいです。

例えば

その日はお泊り会で仕上げ磨きはできない、

お誕生日会でケーキを食べる、

家族で鍋をつつく

などなど

生活においてイレギュラーはたくさんあります!

そんな時にリスクをあげるからと、「全てダメ!」としてしまわないことです。

そういう時は気にせず、大いに楽しんじゃいましょう🕺

ただし、そういう時のために日々のリスクを下げておくことが大事です

できるだけ上の5つのポイントを心がけておけば、

多少のイレギュラーは問題ありません

それでは今回はここまでにします!

少しでもお役に立てれば嬉しいです👨‍⚕️

ありがとうございました!

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