【海外のガイドラインシリーズ】ヨーロッパの初期むし歯の扱い方ってどんなの!?

むし歯

みなさん、こんにちは!

小児歯科医のヤスです👨‍⚕️

みなさん、ヨーロッパは予防歯科先進国と呼ばれているのをご存知でしょうか?

キシリトールやフッ素の使用が予防につながることは今は広く知られていますが、

それらを世界に先駆けておこなっていたのがヨーロッパで、実際に予防歯科は広く普及し、

ヨーロッパの国の中には手当が厚いところが多いようです。(定期検診が全額補助などなど)

今回はそんな予防先進国のヨーロッパの中にある、こどもの歯科の1番大きな集まり、

ヨーロッパ小児歯科学会(EAPD)の発表している治療のガイドライン

を少し紹介したいと思います。

予防歯科の世界の最先端の人たちがどのような決まりを持って、日々診療をしているのか

今回はそんなところをお話ししていきます😊

是非最後まで読んでみてください!

ガイドラインって?

そもそもガイドラインって何よ?

「ガイドライン=診療における指針」のことです。

「こういう場合はこのように処置をしましょう。」と学会が示しているものですね。

医療現場において適切な治療を行うために、診療の根拠や手順について、最新のデータをもとにまとめられた指針になります。

ただ、これは簡単に作れるものではなく、数多くの有用な論文を専門家たちが吟味して、作成されるものです。

なので、非常に信頼のおける資料なんですね!

(ネット上には信頼の置けない資料は山ほどある)

小さいむし歯の管理方法

ガイドラインにもたくさんの項目が存在します。

今回はその中で

Best clinical practice guidance for management of early caries lesions in children and young adults

“小児および若年成人における初期う蝕管理に関する最良の臨床実践ガイダンス“

を紹介します。

つまり、「小さいむし歯はこう管理していきましょうね」というタイトルです。

むし歯にも段階があります。

その1番初めの段階の「初期むし歯」

まだ削るまでも行かないむし歯ですね。

それをヨーロッパ小児歯科はどう管理していこうと言っているのか。

結論から言うと

・まずは初期う蝕を見つけて、評価し、管理することが大事。そのためには定期的に検診を行い、レントゲン撮影を行うべき

・こどもの最初の来院時にカリエスリスク(むし歯になりやすさ)を評価、その後も再評価を行うこと

が書かれています。

では詳しく見ていきましょう!

ECCとは?

みなさんも是非この言葉は知っておいてほしいと思います。

ECC(Early Childhood Caries):早期のこどものむし歯

のことです。

決して英会話スクールではありません!

ここでいう「早期」とは6歳未満の子を指します。

定義としては、「6歳未満の子どもに1歯以上のむし歯を認める」というものです。

ECCの典型的な特徴は

  • 糖分を含む飲料や食品を頻繁に哺乳瓶で与える
  • 不規則な授乳(夜間授乳)
  • 不規則なおやつ、ジュース
  • 十分でないフッ化物の使用

などです。

そしてヨーロッパでさえも、半数以上の6歳児がむし歯になっている事実があります。

予防先進国なのに?

そうなんです。

なので、むし歯というのは依然として、蔓延している病気であることを再度確認しないといけません。

初期むし歯を管理することは個人の歯の健康に重要な役割を果たしています。

むし歯の検出と診断

EAPDのガイドラインにも

「むし歯を早期に発見し、観察することは、むし歯を表面的に管理するために必要である」

「適切なX線写真検査を行うべきである」

と述べてあります。

そして、

「病変部の活動性を特定することが重要である」

「口腔内カメラなどで、病変部の経時的変化を観察することを推奨する」

とあります。

なので、簡単にまとめると、ここで言えることは

定期検診は重要!

ということですね。予防大国のヨーロッパ様がそのように言っているので、みなさん素直に聞き入れましょう😄

放っておくと、初期むし歯の発見もできませんし、その変化も追えません。

痛みが出たときや思い出したときに受診しても、手遅れに…ということは本当に多いです。

この初期むし歯というのはいやらしく、何にも症状を出さずに大きくなっていきます。

なので、先ほどの言葉に少し付け加えると

何もないときにも定期検診は重要!

というふうに思っていてください😊

むし歯の予防・進行抑制のためにできること

定期検診が重要っていうのはわかるけど、なんかわかりきった感じのことよねー。他に具体的にどうしたら良いとかないの?

厳しいご意見をありがとうございます。笑

では具体的なポイントを見ていきましょう!

何個かピックアップしてみていきます!

①「う蝕の適切な自己管理を向上させる簡単な方法として、原因と影響の説明、年齢に応じた予防的生活の動機付け、親の対応の向上などが挙げられる」

②「カリエス(むし歯)原生のない食事は全体的なリスクを低減する」

③「口腔衛生、食事、身体活動などの小児の健康行動と結果を改善するために、動機付け面 接による親の関与を支持する証拠がある。」

以上、①~③までをみてみましょう!

これをまとめると

生活習慣の改善と親の支援が大事

ということですね。

テクニックうんぬんの前に、まずは日常のリスクを減らしましょう!

そのためには「なぜそれが大事なのか、なぜそうした方がいいのか」ということを本人へしっかりと説明し、動機付けを行うこと

何も説明せずに、いつも食べていたおやつが取り上げられたとなるとこどもも「なんでやねん!」となってしまいます

ちゃんと理由を説明して、こども自身が変わらないといけません。

そして、その生活習慣の継続のためには周りの人のサポートが重要です。

大好きなお菓子を我慢することや、回数を減らすことはその子1人ではまず無理です。(これは大人の人も同じでは!?)

なので、こどもだけでなく、周りの大人たちが変わらないといけません。

かわいいかわいいこどもの「お菓子食べたい~」というおねだりに心を折れてはいけません!笑

この子のためと思って、

「3時のおやつの時間までね」とか

「ごはんの後のデザートまでね」

などと言って、お菓子のリズムを整えてあげましょう!

そして、次にテクニック的なものでは

「フッ化物入り歯磨き粉を使った1日2回のブラッシングによる歯のバイオフィルムの除去は新たなう蝕病変を予防する」

これは是非覚えておいてください!

言い換えると、

フッ化物入りの歯磨き粉を使って、1日2回は歯ブラシやることが大事!

ということですね!

これは他の項目のガイドラインでも出てくる予防法です。

ガイドラインに明確に「これは効果があるよ」と書いてあることは

科学的根拠の裏付けがしっかりある非常に信頼できる情報です。

うちのところは夜だけの1回だったわ

まずはいろいろ余計なことは考えずに、

  • おやつ・ジュースの管理をする(食後のタイミングなど)
  • 周りの大人たちがしっかりとむし歯のリスクを理解する
  • 1日2回フッ化物入りの歯磨き粉で歯ブラシ

をしっかりしてみてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか!?

本当はもっと難しい文章で、もっといろいろと書いてあるんですが、

お母さん向けにできるだけ簡単に書いてみました!

このヨーロッパ小児歯科のガイドラインにはたくさん良いエッセンスが詰まっているので

また別の機会にも記事を書きたいと思います😊

それでは簡単にまとめておきます!

  • ガイドライン=診療の指針(科学的な根拠がある信頼できる情報)
  • こどもの6歳までのむし歯を「ECC」と言う
  • 初期むし歯は早期発見・管理が大事
  • 定期受診が大事!
  • 日常のおやつ・ジュースの管理
  • 1日2回のフッ化物配合の歯磨き粉で歯ブラシ

以上です!

また何か質問などあればメッセージでいただければ嬉しいです😊

それでは今日はこの辺で!

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