かみ合わせが悪い子が多いのはなんで?

かみ合わせ

みなさん、こんにちは!

小児歯科医のヤスです。

前回から引き続き、歯並びについて掘り下げていきたいと思います。

今回のテーマは

なぜ噛み合わせが悪い子がこんなに多いのか?

です。

歯科健診にいっても、どの学年も半数以上は歯並びが良くない分類に入ります。

今では咬合の異常はほとんどの子に見られますが、それは異常であるのが正常であるというわけではありません。

発掘された数百年前の人類の骨から推定すると、現在の咬合異常の発現率はそれよりも数倍も高いと考えられています。

この僅か数百年の間に何が起こったのでしょうか?

今回は歴史的にどう噛み合わせが変わってきているのか?を書いていきますので、

ぜひ最後まで読んでみてください(^^)

昔の人の不正咬合

最近も小学校と幼稚園の歯科健診に行ってきましたが、やはり、歯並びが悪い子はたくさんいました。

その中でどんな歯並びが多いかというと、

歯が重なりあって生えている「叢生(そうせい)」がダントツに多かったですね。

歯の大きさに対して、顎が大きくなれていない状態です。

では、昔の人たちはどんな不正咬合が多かったのかご存知ですか?

発掘された骨を見ると、

現代ですごく多かった叢生は昔の人はめったに見られなかったそうです。

不正咬合としては「受け口」が圧倒的に多いとのことでした。

みんなアントニオ猪木傾向だったんですね!

この数百年で何が変わった!?

数百年前というとだいたい1500年前あたりです。

日本で言うと、ちょうど戦国武将が活躍していた、いわゆる「戦国時代」です!

(ちなみに私は斎藤道三派。笑)

みなさんも織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の顔派教科書などで見たことはあるかと思いますが、

その時から今までの間で人間の顎が退化したかと言われれば「?」ですよね

人間の進化(退化)の期間で言うと、数百年という期間は短かすぎます。

しかし、この数百年で明らかに大きく変化したことは「文明」です。

戦国時代の時の服装、建物、移動手段、普段手にするもの、職業、食事、どれをとっても大きく変わっているものばかりではないでしょうか?

私たち人間の体自体は大きく変わってはいないけれど、取り巻く環境はこの数百年で大きく変わりました。

環境が大きく変わることで、私達の体にどんな変化が起きるのでしょう

循環器系の疾患は、人間が農耕生活を捨てて都市で生活をするようになると急増すると言われています。

また、高血圧、肥満、糖尿病などの生活習慣病というのも、先進国に特徴的であり、現代文明とは触れていない土地の人たちには見られない病気です。

不正咬合もそれと同じものと考えられます。

現代の食生活の変化、食べ物がどんどん軟らかくなったこと、甘いものが蔓延していること、食文化がどんどん入り混じってきていること、などなど

共通して言えることは、単純に「噛む」という行為が減ったということです

「顎そんな使わなくていーやん」

と体がなっていってるんですね

「じゃあ別に大きくならんでいーやん」と。顎くんはひねくれています。

機能と形は連携しているので、使わなくなったら発達しなくなります

なので、顎が大きくならないのは、一つに「顎を使わなくてもいい生活になったから」というのがあります。

しかし、このことだけが原因と断定することはできません。

文明が変わることによる体の変化は多くあります。

運動不足、口呼吸、筋力不足による姿勢の乱れなど

噛む回数が減っているというのは、環境が変わり、私達の体の多くの機能の衰えている中の氷山の一角に過ぎません

なので、短絡的に「噛む回数減った」→「顎が小さくなった」

とは考えずに、顎が小さくなった要因の一つに噛む回数の減少があると捉えていただければと思います。

とにかく噛みましょう!

とは言うものの、噛むことはすごく大事です!

  • 咀嚼筋が鍛えられて顎が発達する
  • 噛むごとに唾液が出て免疫力アップ
  • 舌も一緒に動くので、舌の筋力もアップ
  • 消化が良くなる
  • 食べ物が吸収されやすくなり、体も成長する
  • 満腹中枢も刺激され、過食防止

などなど、噛むことはいいことづくしです!

特に今は感染問題が広まっていますので、自己免疫を高めるためにも、よく噛むことを実践しましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

なぜここまで歯並びが悪い子が多いのか。

それは現代を取り巻く環境の変化によって、私たちの生活も変わり、必要な筋肉量も変わってきて、それが骨の形を作ってきたという話でした。

歯並びが悪くなる原因は、多くの問題が絡まって不正咬合が出てくるので、噛むことはそのうちの一つにしか過ぎませんが、それでも噛むことは大事です!

小さいうちからいっぱい噛んで、しっかりとした顎の発育ができるように、子どもさんにお声をかけてあげてください。

それではまとめです!

  • 数百年前は歯が重なっている叢生は少なかった
  • 今では叢生が多い→顎が十分に発達しなくなった
  • 噛み合わせの異常も生活習慣病と言える
  • 昔に比べ噛む回数が減ってきている
  • 噛むことは非常に大事!

以上です!

少しでもお役に立てれば嬉しいです(^^)

またなにか質問があれば、お問い合わせフォーム、もしくはコメントで気軽に連絡をください!

それでは今日はこのへんで!

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