子どもはなぜ歯医者が嫌い?(子どものプチ心理学)

こどものこころ

みなさんこんにちは!

小児歯科医のヤスです。

しばらく更新が遅れてしまいました…

秋はセミナーづくしの復習に追われておりまして…(←言い訳)

またみなさんに有益な情報を更新していきますので、また覗きにきていただければ嬉しいです!

本日は少し今までとカラーを変えて、子どもの心理学についてお話ししたいと思います。

内容はすごくシンプル!

「子どもはなぜ歯医者が嫌い?」

というテーマでお話ししたいと思います。

悲しいことに、初診の子で

「歯医者さん大好きだから来たのー!」

と言ってくれる子にはまだ会ったことはありません😭

(治療の最後にはみんなにそう言ってもらえるように日々努力しております!)

たいていの子が、

「歯医者嫌だー」という子ばかりですよね

それは歯医者が初めてという子でも同じです

しかし、それにはある程度、理由があるのです。

みんな生まれつき、遺伝的な歯医者嫌いではありません!

なぜ、行ったことのない歯医者を嫌がるのか?

そんな子どもの心理について今日はお話ししたいと思います。

これを読んでいただければ、子どもが怖がらない予防ができるようになると思います!

ぜひ最後まで読んでみてください(^^)

「古典的条件づけ」とは?

みなさんは

・レモンを見ると「酸っぱ〜」となって唾液がでる

・花粉がぶわ〜って飛んでる映像を見ると鼻がむずむずする

・ある香水を嗅ぐと、「あ、あの時の彼女の匂い…」と(別に求めてないけど)元カノとの思い出が蘇る…(笑)

などの経験はありませんでしょうか?

このように、見かけ上は関係のないような刺激が反射的な行動を引き起こすことを古典的条件付けと言います。

これは19世紀のロシアの生理学者パブロフによって記されました。

パブロフは空腹状態の動物に、ある刺激(ベルの音など)を与えると同時に食べ物を見せるということを繰り返した実験を行いました。

すると、動物はだんだんそのベルの音(刺激)を聞くだけで「食べ物くるんや〜」となり、唾液がドバドバ出てくるのを確認したそうです。

このようにある刺激が違う刺激と関連付けられることで(ここで言うとベルの音という聴覚の刺激と、食べ物を見せるという視覚の刺激)、片方の刺激だけでもう片方の刺激が引き起こされる、というものが「古典的条件づけ」というものです。

「それと子どもの歯医者嫌いとどう関係あるんだよー!」という声が聞こえてきそうですが(笑)、この古典的条件付けとは子どもの時は簡単についてしまうということです。

例えば

・おじいちゃんに会うといつもお菓子くれるから会いたい(←これによってむし歯できる例がたくさんあるので、やめていただきたいのですが…笑)

・ある家で犬にすごく吠えられて怖かったから、あの家の前は通りたくない

などなど

こんなのはもう常日頃なんかしらあるものです。

このように考えると、子ども達は毎日この関連づけを行なっています。

子どもはなぜ歯科医院が嫌い?

では、子どもは歯科医院を訪れた時に、どんな「関連づけ」を行なっているでしょうか?

子ども達にとっては白衣のような白一色の制服や、長白衣を着ている人と会うのは非日常的な経験です。

また、病院や診療所という独特の雰囲気や匂いなども非日常的ですよね。

そのような「全身白人間」や「変な建物」と出会う時とはいつでしょうか?

それは今までに白衣を着た人から受けた予防接種などの注射や、何かしらの病状が出て治療を受けた病院の雰囲気などを、「痛み」や「不快感」との関連づけをするような子が多いのです。

なので、子ども達は白衣を来た大人や病院を見ると

「でたー!いつも痛いことしてくる集団やー!」とか

「いつも気持ち悪いことされる建物やー!」

と、心で思ってしまっているんですね。

なので今までの経験からその子にとって、白衣や診療所などは負の経験を想起してしまうことが多いのです。

小児科や小児歯科の医院で白衣が少ない理由

大人の患者さんにとっては、白衣がバチッとキマって着こなしているお医者さんを見れば、信頼度は自然に湧いてくるものですが、子どもにとっては逆効果になってしまう可能性が高いということでした。

その理由は

白衣=痛い

病院=嫌な思い出

というような、負の刺激を引き起こすからです。

では、引き起こさせないようにするにはどうすればいいか?

答えはカンタン!

今までのそのような刺激を避ければ良いのです。

それが小児科や小児歯科では白衣以外のものを着ている医院が多い理由です。

ちなみに知人の小児歯科医院のユニホームは1年中アロハシャツでした。

なので、それを見て

「ここの院長は真面目にしているの!?」

「ハワイ気分で診療されても…」

などとは思ってはいけません!

それは子どもに変な記憶を惹起させないための工夫なのです。(もしかすると院長先生の趣味も入っているかもしれません。笑)

その心理を逆に利用しよう!

ユニフォームや診療所の雰囲気を変え、子どもたちの不安感をできるだけ減らす環境作りは大切です。

それまでに子どもが受診した時のような環境から、できるだけ違ったものにしてあげる。

なので、子どもが多く通うような医院には明るく、楽しい雰囲気を出すようにしているところが多いのです。

それに加え、初めて受診した日に痛みのある処置は極力避けるべきです。

せっかくアロハシャツを着て、医院も子ども向けにして、「あ、今までと違う雰囲気のところだな」と不安感を和らげているのに、そこでも「いきなり嫌なことをされる場所」になってしまうと、子どもはずっと歯医者が嫌いになり、どんどん受診が遠ざかってしまいます。

なので、初診の日にいきなり治療をすることはお勧めしません。

「せっかく休みをとって受診してきたのに、どうして今日処置をやってくれないんですか!?」

と言わないでください!

もちろん緊急性の高い場合は処置を優先することはありますが、症状が大きくなければ、まずは子どもの恐怖心を和らげてあげることからするのが、トータルで見ると、一番近道になっていくはずです。

まずは、今までのその子が持っている病院の雰囲気とは違うということを経験させ、ここは自分にとって安心できる場所なんだと認識させることが、その後の治療に有効であると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか!?

今回は子どものプチ心理学として「古典的条件付け」というお話しをさせていただきました。

これは子どもだけではなく、誰しもが持っているものです。

しかし、子どもにとっては負の経験はその時の刺激として体に染み付いているもの。

それを緩和していくことから、歯科治療を始めてみましょう!

それではまとめです。

  • 刺激と刺激は関連づけされる
  • 子どもは嫌な経験の時の周りの刺激が残っている
  • 小児科、小児歯科のアロハシャツには意味がある!
  • 最初の来院時には極力負の経験はさせない方がベター!

以上です!

少しでもお役に立てれば嬉しいです(^^)

またなにか質問があれば、お問い合わせフォーム、もしくはコメントで気軽に連絡をください!

それでは今日はこのへんで!

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